テニス肘
緊急事態宣言も最近聞かなくなり、飲食店の制限なども無くなり外出がしやすくなりましたね。
今まで籠り気味だった反動で運動したくなり思いっきり楽しんでいる方も少なくないのではないでしょうか?
リモートワークも主流となり、ますます腕への負担が強くなっている現代ですが、
不意に腕を動かそうとした瞬間に肘の外側に違和感がでるようになった、痛みが出る
ちょっと重いものを掴んで持ち上げる、つかんで捻るのは痛みが出る、力が入りにくい
物を掴まなくても手指を伸ばすだけでも肘に違和感や痛みが出る
デスクワークやスマホを操作、持っているのも肘に辛さが出る
ペットボトルの蓋を開ける為に捻るのにも違和感を覚えるようになった
といったお悩みを抱えるようになった方、もしかしたら
テニス肘(外側上顆炎)を疑わなければいけないかもしれません。
テニス肘に関する当院の考え
日常において、腕を使わない・指を酷使しないことがどれだけあるでしょうか?
肘の曲げ伸ばしや手首を返す動き、手首の曲げ伸ばしや捻り、指の細かい動作は1日の中で無意識でも行っているはずです。
今回の主題であるテニス肘からは離れますが、肩や腋から伸びる筋は肩の上げ下げや肘の屈伸に作用し、肘の周りからの筋肉は手首から先の動きを行います。
つまり肩や背中に負担をかけ続ければ連鎖的に先端の指先にまで影響を及ぼし、仕事の専門的な動きにとどまらず日常生活の何気ない動きにまで支障をきたす為、
手を使う以上スポーツ選手に限らずだれにでも発症しうるため、将来を守る為にも早期の治療や対策が必要であると私たちは考えます。
テニス肘を放っておくとどうなるのか
上記の通り、テニス肘=外側上顆炎は悪化すると腕に関わる多くの動作を日常的に阻害してしまいます。
なぜそうなるのか。関節に関わる負傷は直接ぶつけたり(打撲)、
一気に可動域以上まで動きを強制したため壊したり(捻挫)、
または急激に限界を超えて伸びることを矯正して(挫傷)痛めるほかに、
細かい動きを繰り返していて関節の周りの組織の伸び縮みを反復し、組織だけでなくその付け根=骨に負担が蓄積して炎症を起こしいつの間にか痛めてしまったパターンがあります。
スポーツ選手でない我々一般人が起こしやすいのはこのパターンです。
初期は少し休めれば症状緩和するので深刻に捉えない事が多いので、中期には休めても治りがどんどん遅くなり、終いには痛めた時の動作でなくとも痛みやすく敏感になります。
習慣がこの怪我を起こすのですぐには治りにくく、根気を要するのが大きな問題となります
テニス肘の改善方法
痛みを自覚し始めた頃は二の腕や前腕を巻くようなサポーターを使って筋肉の付着部=患部の負担を減らして痛みを抑えることが有効ですが、それでは痛みの原因を取り除く事にはなりません。
根本から変えていき痛みの出にくい体にしていくには普段や激しく動かす際の身体の使い方、姿勢などの改善と緊張が抜けなくなった腕周囲の筋肉の弛緩を獲得していく必要があります。
姿勢の崩れは多くの症状を引き起こすトリガーとなり、傾いてしまうことで重心の崩れだけでなくフォローするうちに捻じれて必要以上に患部を張らせ、緊張と負担の抜けない体になります。
緊張を抜けるようにするためストレッチはもちろん重要となりますが、これは患部の周りだけでなく中枢側の大きく太い筋肉の影響も大きいため、原因を辿っていくと腕だけでなく下半身までよく伸ばしていく必要に気づく事も多いので、結局全身的な治療や自己ケアを勧めています。
テニス肘の改善にオススメする当院の施術メニューとは
とはいえ姿勢や必要なストレッチ等どうすれば改善していけるのか。
当院では全身の傾きや捻じれを軽減していき痛みの改善を目指すのに
「クリニカル矯正治療」や「猫背改善治療」を提案、実施させて頂く事が多くあります。
身体の各関節が傾き捻じれ、肘の靱帯・筋肉に運動中以外でも不要な負荷がかかってしまうのであればクリニカル矯正で全身の関節の向きや位置関係を整え、回復を早めていくことが図れます。
また、猫背気味な方は肩が丸まり腕を内側に向けて捩じる体勢がきつくなりがちなので、上肢の悩みを訴える事が多くなります。
猫背改善治療で丸まった体を大きく伸ばしていき、バネのように固まり縮んだ筋肉を深呼吸とともに伸ばしてしまうことをおススメします。
その施術をうけるとどう楽になるのか
関節が偏った方向を向き、捻じれ、無理な体重の支え方をしてしまう、し続けると寝ているとき以外は全身の緊張を緩める事が出来なくなります。脱力すると偏った方向に崩れていくからです。
すぐに解剖学的に正しい姿勢に戻せれば身体の一部に負担が集中し、歪みが酷くなっていくことを防げますが、多くの場合は歪んだ姿勢に気づかない、または耐えるうちに慣れてしまう為、捻じくれが恒常化し、関節の動かす範囲が狭くなり、テニス肘に関わる筋肉に負担が集中、休んでも回復が進まないうちにまた使い始めるのでどんどん悪化するのは前述の通りです。
矯正治療も猫背改善ストレッチも行き過ぎたものを正常な範囲に戻すことを目的とした施術法です。
正しい位置関係、ニュートラルな肢位に戻るだけでも強い緊張から解放され、爽快感を得られるでしょう。
軽減するための施術頻度は
一般に体が炎症を起こすほど歪んでしまった場合、そうなるまで誤った体の使い方を継続している場合が多いため、痛みを自覚した期間によっては1年近くかけて生活習慣含めて改善していくことになります。
今ある痛みの軽減で約3ヶ月、ある程度予防できるようになるまで6ヶ月を目安として指導しています。
これは痛めた細胞の新陳代謝の周期も関係しており、
加えて歪んだ身体の使い方を意識的に抑えて予防する、からの、
特別頑張らなくても正しいフォームで動かせる、違和感や疲労に敏感になり悪化する前に予防に移れるようになる にはそれなりの期間と頻度をかけて習慣化する必要があるためです。
ですので初期ほど頻度多く週2回~3回以上の時間を頂き、2ヶ月・3ヶ月目の落ち着いてきた頃から週1回以上のメンテナンスをさせていただいております。